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燃料電池の熱流体問題に関する研究

電力への依存度が高い現代のエネルギー消費社会において,二酸化炭素排出量が少なく発電効率に秀でたエネルギー変換技術を導入することは喫緊の課題です.とりわけ震災以降,環境負荷の少ない電源・電力を安定に供給することが強く求められています.このような社会的要請に応えるためには,再生可能エネルギーの導入を進める一方で分散型発電システムの構築を加速し,エネルギー利用率を向上させることが必要です.
本研究室では,分散発電の中核を担う技術の一つである「燃料電池(Fuel cell)」に注目し,動作温度が最も高く,ハイブリッドシステムを構成することが可能な固体酸化物形燃料電池(SOFC)を対象として,流体力学的見地からSOFCの高効率化を検討しています.


DC放電プラズマアクチュエータを用いた超音速流制御に関する研究

プラズマは様々な産業分野で利用されている機能性流体です.とりわけプラズマを利用した超音速流制御は,スクラムジェットエンジンの空気取り入れ口における衝撃波・境界層干渉の抑制,翼面上での早期剥離防止,抗力や揚力のアクティブコントロールなど,航空宇宙工学分野への応用が期待される分野です.本研究室では,超音速状態における低圧環境が非平衡プラズマの形成に適していることに注目し,電磁力効果も併用しながら,DC放電プラズマによる超音速流制御技術の開発を進めています.


DBDプラズマアクチュエータを用いた物体制御に関する研究

近年,流体制御技術の一つとして,誘電体バリア放電の利用が注目を集めています.この技術は一般にDBDプラズマアクチュエータと呼ばれ,プラズマ発生に伴う誘起噴流によって,流れを制御しようとするものです.本研究室では,DBDプラズマアクチュエータの最適な作動条件を探りながら,物体周辺流れへの適用を検討しています


透過性多孔体平板の周辺流れに関する研究

都市部を中心とした再開発事業の増加に伴い,市街地の建築物は高層化の一途をたどっています.一方で,暴風雨や突風の発生件数が増え,その威力も強くなっていることから,ビル風などの風害への対策はこれまで以上に重要性が高まると予想されます.このような風問題を解決する手段として防風壁がよく利用されますが,ヒートアイランド現象の緩和などの観点からは,周囲の温度上昇を抑制するため風を完全には遮蔽せず,適切な風量を確保しながら防風効果を実現することも必要です.本研究室では,十分な強度を有する金属多孔体を透過性フェンスとして利用することを想定し,フェンス周辺流れの挙動や防風効果等への影響について検討しています.